コホート
コホートは、システムが提供するユーザーを細分化するためのデータツールの一つです。コホートは、全ユーザーの中から一部のユーザーを選び出して構成したユーザーの集合と考えることができます。一群のユーザーをコホートとして作成することも、あるデータ条件(つまりユーザーを選び出すルール)をコホートとして作成することもでき、それを分析やエンゲージで使用します。どのコホートでも、ユーザーをコホートに属するユーザーと属さないユーザーの2種類に分けられます。
ユーザーに印を付けるタグに対して、コホートはユーザーを選び出すものに近く、選び出したユーザーの集合は用途が限定されやすいため、通常は1つのコホートを1つのシナリオだけで使用することをおすすめします。たとえば、コホート【あるキャンペーンの参加ユーザー】はキャンペーンが継続に与える影響の分析に、コホート【直近3日間でポイントを500超獲得したユーザー】は日常のポイントタスクの報酬配布に使う、といった使い方です。
1. コホートの作成
ユーザー-コホートで、「条件コホート」、「IDコホート」、「SQLコホート」を作成します:
分析の結果テーブルで、「結果コホート」を作成します:
コホートはさまざまな方法で作成できます。各タイプの比較は次の表のとおりです:
| 定義方法 | コホートタイプ | 説明 |
|---|---|---|
ID集合型 (コホートに含まれるIDの集合をそのままコホートとして保存します。このように定義したコホートでは、対象範囲がほとんど変化しません。) | IDコホート |
|
結果コホート |
| |
データ条件型 (計算ルールをコホート定義として保存します。ルールに基づいて計算するたびに、その時点でルールを満たしているかどうかを、コホートに含めるかどうかの判断基準とします。 このタイプのコホートのデフォルトのプロジェクト上限は200個です。) | 条件コホート |
|
| SQLコホート |
|
コホートを作成するときは、コホートのIDの集合またはデータ条件のほかに、コホートの分析主体とタイムゾーンも選択する必要があります。
分析主体
コホートはユーザーを細分化するためのツールですが、「ユーザー」の識別子にはデバイス ID、アカウントID、キャラクターID、プラットフォームIDなどさまざまなものがあります。「プロジェクト設定」では、AEのユーザーID以外のユーザー識別子(プロパティ)を分析主体として追加できます。これらの分析主体もコホートで細分化できます。
コホートを作成するときは、まずコホートの分析主体を選択します。計算後に得られるのはその分析主体の集合で、表示されるコホートの「ユーザー数」もその分析主体の数です。なお、イベントプロパティで作成した分析主体を選択した場合、条件コホートでは「参加なし」、「順次未実行」の条件を使用できません。
タイムゾーン
プロジェクトで「マルチタイムゾーン」(プロジェクト設定)をオンにしている場合は、コホートの作成時に、まずコホートの集計タイムゾーンを選択する必要があります。条件コホート、SQLコホートの定義でイベントデータを使用する場合、イベント条件の時間範囲はデフォルトでコホートタイムゾーンにおける時間範囲になります。データレポーティングされたイベントが別のタイムゾーンの場合は、オフセットしてからイベント条件を満たすかどうかを判断します。
なお、分析時に別のタイムゾーンを選択してダッシュボードやレポートを確認しても、使用されるコホートデータは事前計算の結果であり、集計タイムゾーンはそれに合わせて変わりません。
2. コホートの更新
コホートは事前計算型のデータです(アドホッククエリとは異なります)。つまり、システムはあらかじめコホートを計算しておき、その後の分析やエンゲージでは結果データを使用します。使用するたびにコホートをその場で計算するわけではありません。事前計算により、使用時の計算の複雑さや重複計算を大幅に減らし、データ活用の効率を高められますが、その分データの鮮度は犠牲になります(データ条件型で定義したコホートの場合)。ほとんどの分析シナリオでは、日単位で更新されるコホートで十分です。一方、エンゲージのシナリオでは、コホートの鮮度に対する要求がより高くなります。
条件コホートとSQLコホートはデータ条件で定義されるコホートで、システムは次のような複数の更新方法に対応しています:
| 更新方法 | 説明 |
|---|---|
| 時間指定 | コホートの作成時または編集時に、条件コホート、SQLコホートの「自動更新」スイッチをオンにすると、システムは毎日指定した時刻にコホートを自動更新します。IDコホートと結果コホートはこの更新方法に対応していません。 |
| 手動 | 条件コホートとSQLコホートは手動で更新できます。最新のコホートデータが必要なときは、手動で1回更新を実行できます。IDコホートは、新しいファイルを再度インポートして更新する必要があります。結果コホートは手動更新に対応していません。 |
| 実行時再計算 | エンゲージタスクで作成したターゲットユーザーにこのコホートが使われている場合、プッシュの前に1回計算されます。 |
| システムトリガー | システムの他の機能によってトリガーされるコホートの更新です。プロジェクトにエンゲージモジュールがデプロイされている場合、システムはエンゲージタスクの設定に応じてコホートの更新を自動的にトリガーします。 |
| 計算を作成 | すべてのコホートは、作成後すぐに1回計算されます。 |
| 計算を編集 | 条件コホートの条件またはタイムゾーンを変更して保存すると、すぐに1回計算されます。 |
なお、システム内のユーザーデータとイベントデータはリアルタイムで更新されるため、コホート定義で「当日」のイベント条件を使用できますが、コホートの計算時には計算時点までの当日データしか使用できません。1日分のデータを使用する必要がある場合は、前日までのイベント条件を使用してください。
3. コホートの管理
分析、エンゲージ、ユーザー、APIの4つのモジュールで作成したコホートは、すべて「ユーザー-コホート」画面で確認できます。コホートの作成元モジュールが共通管理を許可している場合は、ここでコホートの削除、更新、編集も行えます。
「コホート」では、「作成元」で分析、エンゲージ、APIモジュールで作成したコホートをすばやくフィルターできます。また、ユーザーモジュール以外で作成したコホートには、コホート名の後ろに作成元が表示されるため、簡単に見つけられます。
「コホート」で実行できる管理操作は次のとおりです。管理操作によって、コホートタイプ、コホートの設定、操作者の権限などに対する要件が異なります。詳しくは次の表を参照してください:
| 管理操作 | 次の条件をすべて満たす場合に管理操作を実行できます |
|---|---|
手動更新 |
|
コホートの編集 |
|
インポートデータとエラーのダウンロード |
|
コピーを作成 |
|
| コホートを削除 |
|
コホートはレポート、コホート(エンゲージモジュールで作成したもの)、アラートなどのアセットで使用されることがあるため、コホートを変更・削除すると、これらのアセットのデータが異常に変動したり、計算できなくなったりするおそれがあります。削除または編集するコホートに依存アセットがある場合は、その影響範囲が表示されるので、操作者が影響を判断したうえで削除・変更を続けてください。
4. コホートのユーザーリスト
コホートの計算後、「コホート」で現在のコホートのユーザー数を確認でき、ユーザー数をクリックすると現在のコホートのユーザーリストを表示できます。
ユーザーリストでは、コホートの条件定義(条件コホート、SQLコホート)とユーザーリストを確認できます。テーブルには最大1,000行のユーザーデータが表示されます。それ以上のデータが必要な場合は、テーブル右上のダウンロードボタンをクリックすると、最大500,000行のユーザーデータをダウンロードできます。
なお、ユーザーリストページでテーブル右上の「更新」をクリックしても、コホートの結果データを再クエリするだけで、コホート自体は再計算されません。ただし、コホートのユーザーのプロパティデータは変わることがあります。
5. 使用権限
- アナリティクスロール
| ルートアカウント | 管理者 | アナリスト | メンバー | |
|---|---|---|---|---|
| コホートリストを表示 | ● | ● | ● | ○ |
| 自分で作成した条件/IDコホートの追加・編集・削除 | ● | ● | △ | ○ |
| 自分で作成したSQLコホートの追加・編集・削除 | ● | ● | △ | ○ |
| 自分で作成した結果コホートの追加・編集・削除 | ● | ● | ▲ | ○ |
| 他のメンバーのコホートの編集・削除 | ● | △ | ○ | ○ |
- エンゲージロール
| エンゲージ管理者 | エンゲージ | データエンジニア | |
|---|---|---|---|
| コホートリストを表示 | ● | ▲ | △ |
| 自分で作成した条件/IDコホートの追加・編集・削除 | ● | ▲ | △ |
| コホートのドリルダウン-ユーザーリストを表示 | ● | ▲ | △ |
権限の説明:
● ロールに必ず付与される
▲ ロールにデフォルトで付与される(外すことも可能)
△ ロールにデフォルトでは付与されない(付与することも可能)
○ ロールには付与できない

